« 1月23・24日の注目馬情報 | トップページ | 1月30・31日の注目馬情報 »

2016年1月20日 (水)

ジョッキー視点での若馬に乗る難しさ

先週は3歳馬の重賞・第56回京成杯が中山競馬場で行われ、5番人気プロフェットが2着馬に1馬身1/4差をつけて完勝しました。

ペースは前半1000m通過が61.8秒のスローになり、隊列はタテ長の形。

こうなると追い込み脚質の馬は展開的に不向きになり、実際1・2着馬は前目でのレースをしていました。

スローの流れなのに、なぜタテ長になるのか。

出走している馬は年が明けて表記こそ3歳になっていますが、実質はまだまだレース経験が浅く精神的に幼い2歳馬。

その若馬に乗るジョッキー達は、これから先を見据えてあまり無理なことをさせたくありません。

苦しく辛いレースをさせることで競馬とはイヤなものだと馬が思ってしまうのを避けたいとの気持ちが強く、道中は馬の精神状態を最も大事にして、馬の気分を損なわずにリズムよくレースを進めようと騎乗することが多いのです。

なのでペースが遅いとわかっていても前を追いかけず、まずは馬のリズムを優先させます。

今回のレースもそういう考えをもってジョッキーがそれぞれの馬の競馬をしたために、このようなレース展開になったのでしょう。

通常ならスローペースの場合、ダンゴ状態でゴチャつくレースになりやすく、無理に抑えて折り合いがつかずにリズムを崩して体力や脚を使い果たしたり、馬群に揉まれることで精神的に消耗したりと、先々を思うと若い馬にとってためにならないレース内容になってしまいがち。

競馬という点においてですが、無理をさせない=勝負を放棄している、わけではなく、こうして教えながら競馬をするのもレース運びとして大事なことの一つなのです。

プロフェットの鞍上フォーリー騎手は、今年になり初めてのJRA短期免許を取得。

スタートから積極的に好位を主張し内々をロスなく追走、スローの流れに対してもピタリと折り合うなど、騎乗技術も優れているこのアイルランドからやってきた27歳のジョッキーはすっかり日本競馬に適応しているようで、さっそくの重賞勝利を果たしました。

プロフェットも新馬戦を快勝した後、2戦目のGⅢ札幌2歳Sでは勝ち馬にハナ差の2着と能力は期待されていたはずで、今回は納得の勝利。

前走の萩Sで5頭立ての5着だったこと、そして鞍上が日本競馬に不慣れな外国人騎手ということで今回少し人気を落としたようですが、前走についても大敗したわけでなくデビューからの疲れや12キロの馬体重減など様々な要因が多少影響したものと思われるので、関係者は勝機十分と強い気持ちをもって京成杯に臨めたのではないでしょうか。

こういうスローの流れで苦労なく折り合えて、ジョッキーが馬の気分・リズムに神経を遣うのではなく、レース内容を重視した騎乗に集中できるというのは、これから大きなレースを経験するにあたり大きなアドバンテージとなります。

ハマれば凄い破壊力があるけれど流れが向かない時には凡走してしまうタイプよりも、プロフェットのような安定感がある馬は競馬ファンには信頼のおける最高の軸馬となります。

次走が非常に楽しみです。


僕が注目していた中の1頭、2番人気メートルダール

スタート直後に器用な脚が使えないため後方からのレースになり、ペースが上がらなかったこの流れでは望んだとおりの展開にはならず3着どまり。

ただ追い込んでくる脚いろは他馬を圧倒するもので、見どころは十分すぎるほどありました。

明け3歳馬は今からが成長本番の時期なので、メートルダールもレースを経験するごとに行き脚がついてきて、もう少し前につけるなど、競馬の選択肢が広がってくるでしょう。

これだけ長く脚を使える馬は府中がいかにも合いそうで、ダービーはこういう脚を持つ馬が上位に来る確率がかなり高いと思います。

|

« 1月23・24日の注目馬情報 | トップページ | 1月30・31日の注目馬情報 »

レース回顧」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1466872/63559698

この記事へのトラックバック一覧です: ジョッキー視点での若馬に乗る難しさ:

« 1月23・24日の注目馬情報 | トップページ | 1月30・31日の注目馬情報 »