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2014年12月24日 (水)

馬を邪魔せず長所を引き出した蛯名騎手

グランプリ有馬記念を前に先週、阪神競馬場では2歳王者を決めるGⅠレース、第66回朝日杯フューチュリティSが行われました。舞台を中山から阪神へと移して初めての開催。
これまで使用していた中山1600mはトリッキーなコース形態のため、実力のある馬でも十分に力を出せずに終わることが多かったのですが、阪神での開催になってそれも解消され、本来持っている力による戦いが見られるのではないかと思います。
今回僕が注目していたのはダノンプラチナでした。
前走・前々走の勝ちっぷりがすこぶる良く1番人気に支持されましたが、ファンの期待に応える快勝で見事2歳牡馬チャンピオンに輝きました。
スタート後、鞍上の蛯名騎手は後方グループまで下げての追走。ダノンプラチナが入った2番枠は一見ロスなく有利に進められる内枠なのですが、開催が進んだ馬場は内側が荒れてあまり良くない状態だったため、蛯名騎手はそれを意識してのポジション取りをしたのでしょう。その後、直線でうまく外に出していき仕掛けだすとディープインパクト産駒らしいハジケる脚で抜け出しゴール。蛯名騎手の馬場状態を読んで馬の長所を引き出したこの騎乗が、今回彼が騎手として行った最高の仕事です。馬の邪魔をせず力を出し切ることだけを考え、あとは馬の能力に任せるだけ。蛯名騎手はディープインパクト産駒に多く騎乗し特徴は掴んでいるでしょうし、最大の武器である末脚が必ず出ると確信している乗り方でしたね。血統というものの重要性をこれほど強くアピールできる種牡馬はそう多くなく、ディープインパクトの凄さをあらためて感じるレースとなりました。先週に続き出走メンバー中ただ1頭のディープインパクト産駒がまたしても大仕事をやってのけました。

注目馬2番手は3番人気クラリティスカイ
道中は中団の外め、馬場の良いところを選んで徐々に進んでいきました。直線しぶとく伸びてはいますが、決め手の点で勝ち馬ダノンプラチナの脚には及ばず3着。ダノンプラチナだけでなく2着馬アルマワイオリにも敗れてしまいましたが、これはアルマワイオリの鞍上・勝浦騎手が非常にうまく乗った結果なので、相手を褒める以外はありません。
クラリティスカイはおそらくとても賢い馬で、器用なレース運びができるタイプだと思うので、道中で上手に脚を溜められるでしょうし、その溜めた分だけしっかり伸びてくれる気がします。現在の時点で安定した確かな力を持っているように思います。このような馬は大崩れしないので、これからも注目したい1頭です。
オルフェーヴルの全弟アッシュゴールドは4番人気に支持されましたが8着敗退。
気難しい性質らしく、騎手にとってはレースで気苦労が絶えないのではないでしょうか。その代わり潜在能力はじつに魅力的。どう乗りこなすかだけですね。今回のレースでは、手綱を握る池添騎手の慎重なレース運びが印象的でした。馬の気性をふまえて無理をさせず大事に騎乗していましたが、これは8着という結果を見ると消極的すぎる騎乗に見えるかもしれませんが、兄オルフェーヴルがそうだったように1戦1戦じっくり教えこんでゆく必要があるのでしょう。それでもいい競馬になると思っていましたが…。2歳でまだまだ精神的にも身体的にも未完成の今、無理をさせて将来の芽を摘んでしまってはいけません。関係者にとって課題は少なくないでしょうが、心身が成長し完成された時にはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。

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