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2014年10月 8日 (水)

痛んだ馬場を利した馬と泣いた馬

秋のGⅠシリーズが開幕し、先週は第1弾、第48回スプリンターズSが行われました。
新潟競馬場でのGⅠレース開催は12年ぶり2度目。改修した2001年以降2002年スプリンターズS当日に次ぐ史上2番目の入場者数を記録し、大いに盛り上がりました。
当日は、10週にわたり開催されたコースだけにパンパンの良馬場は望めず、内は芝がかなり痛みが目立つ状態で、さらに雨の影響もあっていかにも時計のかかる馬場でした。
こういう馬場では逃げ馬・先行馬は厳しいですね。実際この日のレースは朝から差しで決まるものが多かったようです。馬場の荒れていないギリギリのところ、例えば馬場の五分どころを走って逃げればよいと思われるかもしれませんが、確かにそうすれば余計な体力の消耗が無く少しは脚も残せるでしょう。ただしその場合、絶対と言っていいほど内に入ってくる馬(騎手)が出てきます。ロスの無い内側がガラ空きだったら一か八かの勝負で突っ込んでくる者がいるのは当然で、しかもそうなってしまうと、気づくとその馬が逃げ馬よりも前に出ていることになり、逃げ馬にとっては逃げる意味がなくなってしまいます。
よほど神経を遣って通るところを選ばないと、またたとえ良いところを選んで上手くレースを進められたとしてもかなり難しいのではないでしょうか。
よって今回は先行馬は見送り、2番人気の差し馬ストレイトガールを1番手に推しました。
スタート後は中団を追走。5枠9番と真ん中の枠でしたが、外の方へ出すことができず内を進んでいました。その後も直線で前の馬が壁になったため出られず内を抜けてきました。
おそらく岩田騎手としては馬場の良い外から追い込みたかったのでしょうがそのスペースを見つけられず、やむを得ずインから来たのでしょう。ゴール寸前では勝てるかもという期待も少しありましたが惜しくも2着に敗れました。
しかし厳しいレース内容だったにも関わらず、あそこまでくるのだから強さを感じます。力は出し切れたと思います。
ただ騎手の心理としては、勝てていたら良かったのですが、結果的に負けてしまうと自分のコース取りが間違っていた、そのせいで敗れたのではないかと悔やむことがあります。最高と思える位置で仕掛けどころも脚の使い方も文句なし、その上で敗れたのであれば、相手の決め手が上だったと納得し素直に勝ち馬を称えることができます。今回は、鞍上の岩田騎手にとって多少悔いが残るレースだったかもしれませんが、それでもあの状況であの騎乗ならば見ている者としては文句ありません。

優勝は13番人気スノードラゴン
今年の高松宮記念で2着に好走した経験があり、このときも時計のかかる馬場でした。今回のスプリンターズSも同じような馬場を外から一気に伸びて差しきり勝ち。
短距離レースで大外18番枠は普通に考えると不利なところですが、この馬が通ったのは馬場の5分~6分どころ、ここは荒れていないギリギリのラインで、ゲートを出て流れに任せて取れたのがその場所だったことは大野騎手にとって幸運でした。他馬が内で体力を奪われていく中この馬だけ温存しつつ楽に追走できたことが勝利につながったのだと思います。
1番人気ハクサンムーンはスノードラゴンとは逆に馬場の悪いところを進んでいたので、今回は仕方ありません。逃げ馬である以上、あまりに内を空けて走ることはできません。いつもどおり自分の競馬をしなければ勝てない、でもそうすれば荒れたところを走るから苦しい、騎手も馬も両方にとって厳しい選択を強いられます。
今年のスプリンターズSは馬の脚質によりコースの走る位置が決まってしまい、その位置が着順に大きく影響したように思います。

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