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2014年7月 2日 (水)

徹底した姿勢で馬を理解して勝った横山典騎手

先週は阪神競馬場で春のGⅠシーズンを締めくくるレース、第55回宝塚記念が行われました。ファン投票1位に選出されレースでも単勝1番人気の支持を受けたゴールドシップが史上初の宝塚記念連覇を果たし、見事ファンの期待に応えてくれました。
勝つときは並外れた強さで競馬ファンをあっといわせるような走りを見せますが、負けるときは連にも絡まず惜敗でもない、いわゆる凡走をしてしまう馬。その要因は主に精神的なもので、気持ち次第でまるで別馬のように違ってしまいます。どのように騎乗すればゴールドシップをレースに集中させられるか、馬の走る気を削がずにゴールまで導いてあげられるかが、鞍上にとっての最重要課題となります。
今回コンビを組んだのは今年のダービージョッキー・横山典騎手。これまで何度も彼の素晴らしい騎乗を取りあげ、その高い技術やレースに対する鋭い感性は今さら疑いようがありません。当然今回も彼の腕を信じてゴールドシップを有力視していました。
レースの3週前より追い切りの日には栗東に駆けつけ、自ら調教をつけていたそうですが、大レースに向けて馬と騎手の所属が東西に分かれている場合、最終追い切りで騎手が馬の所属先へ向かうのはよくあることですが、3週続けて乗りに行くというのはほとんど聞いたことがありません。馬の力をレースで引き出すために、馬の性格を把握するために、騎手というのは実際に跨って背中から伝わってくるものから自分なりの答えを出します。横山典騎手のゴールドシップを理解したい気持ちもそれだけ強かったのでしょう。
3度乗って掴んだのは、馬の気分を損ねず走りの邪魔をせずという騎手にとっては基本中の基本である意識だったと思います。とにかくゴールドシップが気持ち良く走れるよう導いてあげることだけを考えて騎乗していました。だからレースでも、スタート後1コーナーにかかるまでのホームストレッチで他馬がペースを落とし隊形が決まったにもかかわらずこの馬だけ前へ上がっていき、3~4番手のポジションに取りついていったのでしょう。
馬の気持ちに沿い、あえて抑えなかったのが今回の勝因の1つでしょう。
ただし、馬の思うがまま、好き勝手にさせていたわけではありません。
仕掛けどころでは息を抜きそうになると叱りつけ、馬の気持ちを逸らさない。好きに走りなさいという姿勢を馬に示しながら、しかし芯の部分は押さえしっかりと御しています。
今回の横山典騎手の騎乗は、馬の力に任せて楽勝したようで簡単だったと思われそうですが、実はとても難しく誰でもできるものではありません。しかもそのレースで人気実力ともにトップの馬に乗るのであれば精神的な負担も大きいのでなおさらです。
オーナーや調教師が、横山典騎手に依頼したいと考えるのがよくわかる素晴らしい騎乗だったと思います。
もう1頭、これはと思ったのが関東馬のホッコーブレイヴ
最近は末脚に磨きがかかり、重賞勝ちこそまだありませんがGⅠレースでも好走を見せ、充実の時期を迎えています。今回も十分に狙えるとふんでいました。
1枠を利してインをロスなく追走、直線も外には出さずとまるで言うことなしの展開で進められ、あとは自慢の末脚を繰り出して急襲する瞬間を待つだけとワクワクしつつ観ていましたが、抜け出す手前で窮屈になり前に出られず。脚を余して終わった感じです。
メリットもリスクも大きい内枠、それもレース展開に左右されやすい追い込み馬にとっては仕方ない結果でした。いつ重賞を勝ってもおかしくない力を持っているので次走でも期待します。

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