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2014年7月23日 (水)

仕掛けどころの難しい局面を強気で攻めたベテラン

七夕賞に続くサマー2000シリーズの第2戦、第50回函館記念が行われました。
優勝したのは単勝2番人気ラヴイズブーシェ
スタートがあまり良くなかったためか中団からレースを進めていましたが、向正面あたりで外に出すと3コーナー過ぎから一気にまくっていき、直線入り口では先頭の馬に並びかけるほどの勢いで、それからも脚いろは衰えず手応え十分に、しっかりと伸びてゴールを駆け抜けました。とても鮮やかな勝利でした。
じつは競馬において“まくり”は、なかなか決められないものなのです。
追い込み馬は「ゴール板を目標として逆算し自分の馬の脚をどこで使う(スパートする)か」を考えて騎乗しますが、まくりは「早めに上がっていき直線では先頭または先頭に近い位置までつけて直線は力で押し切ってしまう」走り方なので、騎手にとっては仕掛けどころが非常に難しくなります。後ろから他馬を抜いていく追い込み馬と違い、まくりをすると一度追い抜いた馬に抜き返されるおそれもあり、どこでスパートをかけるかは流れを読む騎手の判断に任せるしかありません。
鞍上の古川騎手はこれまでに何度もラブイズブーシェに乗り、この馬の持ち味や脚の使い方を把握していたのでしょう。自信をもって騎乗していましたね。勝因は彼の強気の攻めだったと言っても過言ではありません。普段GⅠレースなどで脚光を浴びるタイプの騎手ではありませんが、この古川騎手のように確かな腕を持つベテランが活躍するのはとても嬉しいことです。これからも彼らしい大胆で繊細な手綱さばきを多くのファンに見せてほしいと思います。
2着にはトップハンデ58キロを背負ったダークシャドウが入りました。
重賞2勝、GⅠレースでも上位にこれる力を誇ったこの馬も近走成績がそれほど目立つものではないせいか今回は8番人気に甘んじてしまいましたが、休み明けの前走で3着に好走しているように調子は良く、7歳になった現在も全く衰えが感じられません。もともと実力・実績ともに他の出走メンバーを上回る馬、その力と意地が勝ち馬に3/4馬身差という好走に現れていました。
もともと直線の長いコースでこそ決め手が生きるタイプ。それなのに函館の小回りコースでこれだけのパフォーマンスを見せてくれるのだからさすがというほかありません。
1番人気ながら10着に敗れたグランデッツァ
スタート後は逃げ馬を見る形で2番手を追走、人気を背負っている馬ならあの位置で競馬をするのは理想的だと思いますが、意外と緩みのない流れになったため好位のポジションが仇となってしまい末脚をなくした感じでした。これは騎手としても仕方のないことで、レースで良いところを取りにいき、流れが速くなったからといって急に下げることなどできないし、後ろから行ったときも、スローペースだからと中途半端なところから無理に上がっていくこともできません。馬に無理をさせるよりも、合わないと知りつつもそのペースで馬のリズムを崩さないよう進めていくほうが消耗が少ないからです。
流れというものはメンバーの顔ぶれからある程度は予想できますが、全く違う展開になってしまうこともあります。思惑と違ったときに騎手ができることとしては、流れに逆らわず、できるだけ良い位置で馬の負担を最小限にとどめながら競馬を進めていくことくらいでしょうか。レースは生き物。そこで乗っている騎手は大変だなぁとつくづく思うレースでした。

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