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2014年3月12日 (水)

川田騎手が乗り越えた騎手心理の難しさ

3月も半ばに入り春らしい陽気に包まれるこの時季、競馬の世界もクラシックシーズンの到来を感じさせるレースで熱気を帯びています。先週は中山競馬場で皐月賞トライアル・第51回弥生賞が行われ、単勝1.6倍の断然1番人気トゥザワールドが4連勝を飾り、クラシック戦線主役の座に名乗りをあげました。
スタート後は中団で追走、10番枠だったことから外めの位置でレースを進めました。これほど圧倒的な人気を背負ってしまうと、騎手としては、馬を内に入れたためにゴチャついて閉じ込められ進路をなくしたりと、コース取りによる不利を受ける事態だけは避けたいと考えています。ならばどうするか、当然、少々の距離ロスがあろうとも外を回る選択をします。
「もう少し流れてほしかったので前を突っついて(速めの流れをつくろうと動いていき)そこで一旦待った(抑えていようと考えた)けれど、思った以上に手応えが良かったため、そのまま馬の行く気に任せた」
レース後にトゥザワールド鞍上の川田騎手がそう話しましたが、いくら序盤で流れが遅いと感じたとしてもあれだけの人気馬に騎乗した騎手は、そうそう自分から動いて流れを速くしたりはしません。ほとんどが遅くてもその位置で我慢します。なぜなら余計なところで動けば余計な力を使い、最後の脚が鈍くなるからという単純な理由ですが、馬の力を出し切るのが仕事である騎手にとっては当たり前のことで、少しでも着順を上げるためにできるだけ馬に負担を与えないように乗ります。
自ら動いてレースをつくり勝つ。これは、まず馬に能力がないとできず、そして騎手の心理的にもとても難しいことですが、トゥザワールドと川田騎手はやってのけました。手応えが良すぎたために早めの仕掛けとなってしまい、もし2着馬にかわされていたら騎乗ミスになるところ。着差は僅かハナ差ですが、早仕掛けで脚を使いながらも最後まで耐え抜いて勝ちを譲らなかったレース内容を考えると、かなり力のある馬ですね。
川田騎手も、こう動かしたらこれだけハミを取る、どういう反応をしてどれだけの脚を使うなど収穫の多いレースだったはずです。1つのレースでこれだけ試すことができたのだから、皐月賞には自信をもって臨めるのではないでしょうか。

2着はワンアンドオンリー
道中はトゥザワールドを見る形で進め、そのマークに徹した乗り方がじつに横山典騎手らしく小気味よかったのですが、良い感じで追走しているように見えたのが3コーナー過ぎで怪しい手応えになりトゥザワールドと離されてしまいました。わざとワンテンポ遅らせて仕掛ける乗り方ではなかったと思うので、トゥザワールドが早めに動いたところでピタリとついていけたら結果は違っていたでしょうか。ただ直線の脚いろは鋭く、見る者に強い印象を残す鮮やかな走りでした。プラス10キロの馬体重は成長分でしょうが多少の重め残りもあって動きにくかったのかもしれません。皐月賞ではきっちり仕上げてくるでしょうからとても楽しみですね。
穴として面白いと思ったアズマシャトルは6着に終わりました。
勝ち馬とほぼ同じ位置取りでしたが、見た感じではまだ器用に使える脚がないのか、終始馬群に包まれていて力を出し切れなかったようでした。今回は13頭立てですが、皐月賞ではフルゲート18頭となり、さらに動きづらくなります。鞍上の松山騎手は一瞬の判断で悔やむことにならないためにもいっそう神経を遣ってしっかりとした騎乗をし、自信をもって大レースへと挑んでもらいたいものです。

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