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2014年1月22日 (水)

明暗を分けた騎手の心の余裕

先週の中山競馬メインレースは第54回京成杯。
昔はそれほどでもありませんでしたが、皐月賞と同じ舞台になった1999年以降は優勝馬のクラシックでの好走が目立ち、春に向け注目される一戦となっています。
戦前の予想で僕がはじめに名を挙げたのが、5番人気馬プレイアンドリアルでした。
地方で連勝し臨んだJRA重賞・東スポ杯2歳Sでは着差なしの2着に好走、この時点で「この馬は走る」そう確信しました。ゆえに次走、GⅠ朝日杯FSの7着敗退には少々ガッカリしましたが、体調もレース運びも良かったのに負けてしまうのとは違い敗因がハッキリしていたため、あまり失望してはいませんでした。馬の能力に疑いはなく、あとは鞍上の柴田大知騎手が前走の敗因であるところをしっかり修正し騎乗できるかどうか。そこさえクリアできれば必ず巻き返せると判断し、大きな期待をもって見ました。
朝日杯FSでは行き脚が良すぎて気分良く走ってしまい末脚をなくす競馬でしたが、今回は中団で脚がためられたおかげで末脚を十分に残すことが出来ました。前走の敗因を理解しきっちりと直してきたのはさすが柴田大騎手といったところ。勝ち鞍がない時期からは想像できないほどの現在の活躍ぶりも、それまでくさらずに努力を続けてきたからです。成績が急上昇し注目を浴びるようになった数年前もベテランらしい確かな技術と冷静な手綱さばきが見られましたが、有力馬への騎乗数が増えて経験を重ねた最近はさらに磨きがかかっていますね。昨年GⅠレースを勝ち自信をつけたこともあるでしょうが、彼の長所は競馬(の流れ)を冷静に見ることができて、その後自分の騎乗を見つめなおし次につなげようとする姿勢です。ずっと頑張ってきた騎手が脚光を浴びるのは、若手にとっても励みになります。これからも応援したいと思わせる騎手の1人です。
プレイアンドリアルは皐月賞と同距離・同コースを経験し勝ったことはとても大きな収穫。皐月賞までにもう1戦くらい予定しているでしょうが、今回のレースで鞍上が手の内に入れた感があるので、次走はどんな内容の競馬をしてくるのか楽しみです。

1番人気で2着に敗れたキングオブザサン
27歳の鞍上・大野騎手は、すでに重賞をいくつか勝っているとおり実力はありますが、明け3歳のこの時期、クラシックに直結するレースで1番人気馬に騎乗したのはおそらく初めてのことでしょう。その重圧が、まだ若い彼の今回の乗り方に表れていたと思います。
僕が見る限り、敗因は早すぎる仕掛け。馬の反応がズブかった可能性もありますが、明らかに3コーナーの手前から動き出していますね。
枠順が大外16番枠のため外を回らざるをえなかったこと、そして位置取りも少し後ろ過ぎたこと、これらの状況により判断を狂わされてしまったのではないでしょうか。前との距離を早く縮めてとにかく射程圏に入れてしまいたいと考えるのは1番人気馬に騎乗している騎手なら当然のことです。しかしこれがレースの落とし穴。早く仕掛ければ最後は止まってしまいます。馬の脚いろ・ゴールまでの距離から計算し、自分の騎乗馬がどれだけパワーが残っているのかをふまえ動き出す。騎手はこれを僅かな時間で考え、身についた感覚で動きますが、あまりに焦ってしまうと感覚に狂いが生じ冷静な判断や行動ができなくなり今回の大野騎手のような負け方になってしまいます。
1着馬と2着馬の騎手の動きを3コーナーから追いかけてみると一目瞭然。それぞれの馬の能力は高くどちらが勝っても文句のない状況ですが、この2人の動きの違いが明暗を分けました。騎手の心に余裕があるかないか、それが勝つか負けるかの差です。そしてこのことに気づき次の騎乗に繋げられるかどうかが、この先の騎手人生を輝かせることができるかこのまま現状維持で終わるかの差になってくるのだと思います。今回のレースは2人の騎手の対比が印象的でした。

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