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2013年12月26日 (木)

これが世界に通用する走りか

JRAの競馬開催も全ての日程を終え、今年も残すところ数日。先週は2013年最後のGIレース・第58回有馬記念が行われ、当日で現役を引退するオルフェーヴルが圧勝し有終の美を飾りました。
凱旋門賞出走後で8分の出来と言われており、引退が決まっている現在はラストランとはいえ無理に目いっぱい仕上げてくることはないと思いましたが結果は大勝。地力が違うとはわかっていましたが、あらためてその凄い走りには驚かされました。
若馬の頃よりやんちゃな性格が特徴的なオルフェーヴルは、レースで逸走したりゴール後に騎手を振り落としたりと、かなり神経を遣って騎乗しなければならないので鞍上にとっては乗りづらいタイプの馬です。鞍上の池添騎手も、競馬を終えた後には鞍上の体力も精神力も使い果たしてしまうくらいの疲労感に襲われたでしょう。その代わり、騎手としてこれ以上ない喜びも与えてくれました。あれだけの苦労も今では良い思い出でしょう。
このラストランで最も印象的だったのは、きっちりと折り合いがついていたこと。以前は鞍上が苦労して抑えているのがわかるほど行きたがる馬でしたが、このレースだけは騎手が手綱を抑えながらもそれに反抗する素振りは見せず、馬群の後ろで競馬を進めました。これまでのレース経験や海外遠征での乗り替わりなどで大人になったのでしょうか。レース前、池添騎手は最初のスタンド前のホームストレッチが鍵と言っていましたが、見るとなるほどと思わせる乗り方をしましたね。馬をなだめ前に壁を作り、過去に逸走したことがあったために外へ行かないよう細心の注意を払っているのがわかりました。ずっとオルフェーヴルに乗ってきた彼ならではの丁寧な騎乗で、おかげで折り合いがつきました。そして馬の強さを最も感じたのが、仕掛けてからの反応の良さです。多くの馬は、手綱を譲ってあげると少し加速し、追い出し始めてから本来の伸び・キレを見せてくれます。車のギアを少しずつ上げていく感じ。しかしオルフェーヴルは手綱を僅かにゆるめただけでドン!と音がしそうなほどの爆発力を発揮、すでに全力で追っているかのような加速をし、他馬が止まって見える勢いで抜き去りました。
この脚・このパワーこそがオルフェーヴルの武器であり、世界に通用する走りとはこういうものかと思わされます。4コーナーから先頭に立つ勢いで直線に向くと、あとはもう独壇場。その後に続く騎手たちは全力で追いながらも、ぐんぐん引き離されてゆく後姿に絶望感を抱いていたのではないでしょうか。あれだけの強さを見せられると悔しさも感じないでしょうね。
先頭に立つのが早いと思いましたが、池添騎手は馬の手応えから抜かれる心配など全くしていなかったようで、絶対的な自信をもって追っていました。「オルフェーヴルの最後の走りを見てくれ。この馬の強さを目に焼きつけてくれ。」そう言っているかのようなパフォーマンスが印象的でした。その通り、このレースを見た人の目に、そして心に名馬オルフェーヴルの走りは強く焼きつけられたことでしょう。
池添騎手の渾身の騎乗とオルフェーヴルの強さが際立った今年の有馬記念。今年のダービー馬キズナ、最強牝馬ジェンティルドンナが不出走で寂しいドリームレースと言われましたが、それでも記憶に残るレースでした。またオルフェーヴルの様な、個性的でいて尚且つもの凄く強い競馬をするサラブレッドが出現してくることを願いたいですね。

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