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2013年11月13日 (水)

文句のない実力、そして好騎乗

先週は京都競馬場でGⅠレース、第38回エリザベス女王杯が行われました。
朝からの降雨で馬場状態は良から稍重へと変わりメインレース発走時刻には重発表と、牝馬にとって過酷なステージとなった今年のレース。
まず1番人気馬ヴィルシーナですが、結果は10着と寂しい結果に。
流れに乗り、位置取りも悪くないように見えレース自体はうまく進められたと思います。ただ、今回はずいぶんスムーズに折り合いがついているのが不気味でした。この馬は好走するときには、鞍上が手こずるほど道中にハミを強くとり、折り合いにとても気を遣わなければならないはずなのに、今回はすんなりと運んでいました。
ある程度ハミをとってくれる馬の場合、比較的重馬場を苦にしないタイプが多く、また昨年のエリザベス女王杯も重馬場であったことから(ヴィルシーナは2着)かなりヴィルシーナに分があると期待していましたが、残念ながら持ち前の気の強さが見られずに終わりました。馬体や気配は良かったので、いつもの反応がなかったのは馬場状態や展開により気がそがれてしまったのかもしれません。次走は本来の力が発揮できるよう願っています。

さて今年のエリザベス女王杯、制したのは3歳牝馬メイショウマンボでした。
オークス・秋華賞に続く古馬相手のエリザベス女王杯優勝により今年のGⅠレースを3勝、もはやその強さに異議を唱えるものはいないでしょう。
この馬は、後方からレースを進めて末脚にかけるレースが特徴。枠順が内の3番枠だったこと、しかも馬場の内側が悪くなっているためスタートは当然ソロッと出して後ろに下げ、最後に外を回して猛追してくると予想していました。
ところがメイショウマンボの鞍上・武幸四郎騎手は好スタートを切るとそのまま好位に取りつき、向正面では前に6頭を置いて、そこから3~4馬身差で追走。騎手にとって周りを囲まれていない状態というのはとても楽で、いつでもどこでも動けるのでレースがしやすいのですが、もちろん馬にとっても同様で、プレッシャーがかからず身体的にも精神的にも負担が極めて少なく済みます。
このベストポジションを武幸騎手が取ったことが最大のポイントでした。
さらに3~4コーナーから、全ての馬がその動きに注目し警戒している1番人気馬ヴィルシーナがメイショウマンボの内側に入ってきたのも勝負を決定づけました。
武幸騎手が「うまく閉じ込めることができた」と彼らしく柔らかい言葉でその時の状況を表現しましたが、レースの最中はまさに自分以外全て敵の真剣勝負、同じ立場にある騎手であれば誰でも、言い方は悪いですがヴィルシーナという最高の獲物が飛び込んできてくれたこの最高の機会を逃すわけがなく、何があっても絶対に出さないという気迫を押し出し必死の形相でレースをすると思います。
そしてメイショウマンボは直線で外からいつものように鋭く伸び、結果は圧勝でした。
馬の強さは疑いようのないもので、加えて武幸騎手の完璧な騎乗が勝利につながりました。
「たまには僕のレースぶりも褒めてほしい」と冗談ぽく語っていましたが、今回は本当に素晴らしい騎乗でした。育ちの良さと恵まれた環境ゆえ優しげなイメージをもつ彼も、最近では厳しさや冷静さを備えたベテランらしい騎乗が増え、これからのパフォーマンスに目が離せない存在となっています。

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