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2013年10月

2013年10月30日 (水)

馬場が明暗を分けたか?

ほぼ毎週GⅠレースが行われ、楽しくも頭を悩ませる日が続きます。
先週メインは第148回天皇賞・秋です。数あるGⅠの中でも歴史があり特に格が高いと言われた八大競走(五大クラシック、天皇賞春・秋、有馬記念)の1つで、今でもある年齢以上の競馬関係者にとってはぜひ欲しいタイトルではないでしょうか。

制したのは5番人気馬ジャスタウェイ。鞍上は天皇賞初勝利の福永騎手です。
直線鋭く伸びてゴール前では2着馬に4馬身もの差をつける完勝で初GⅠ勝利を飾りました。
このレースは、前半の1000m通過が58.4秒と古馬のGⅠという前提で考えて遅いわけではありませんが、決して速いとも言えないペースで進みました。この流れであれば、逃げた2番人気馬トウケイヘイローが残れそうなものですが結果は10着敗退、直線で伸びを欠いてあっという間に馬群に飲まれてしまいました。重賞3連勝から万全の仕上がりで臨み、速くない流れで逃げるトウケイヘイローの鞍上は武豊騎手と、展開・位置取りは文句なしだったにもかかわらずここまで惨敗したのはなぜでしょうか。
トウケイヘイローだけでなく、好位につけていた馬のほとんどが着外に沈んでしまった最大の要因は馬場状態です。発表は良、しかし大雨の前日はレースが不良発表になるまで悪化していました。水はけ良く造られているJRA競馬場とはいえ、いわゆる晴れてパンパンの良馬場と、不良からようやく回復した良馬場とでは発表こそ同じですが内容は全く質が違います。今回は良発表でも大変に力の要る馬場になっていたのでしょう。良馬場発表とはいえ気づいたらじわじわと体力を消耗させられるようなハードな状態でした。
ジャスタウェイは中団をキープし十分に脚がたまっている。そして前を見れば体力を削られた馬の脚が止まっている。これはこの馬にとって理想的な展開で、見事にハマりました。
重馬場を苦にしないこともありますが、末脚を生かした前走のレースを見ても最近の充実ぶりはめざましく、馬がかなり力をつけているのがわかります。

2着は牝馬ながら1番人気に支持されたジェンティルドンナでした。
手綱をとった岩田騎手が「スタートが良すぎた」とレース後に語ったとおり、普段のレースより気負っていたのか抜群のスタートを切ると2番手で追走。あの流れを2番手でついていったことでさすがに体力を奪われました。前に行く馬が総崩れになる中で2着に粘ることができたのは、さすがは昨年の三冠牝馬ジェンティルドンナです。
騎手が普通に騎乗すれば勝てる馬、もちろん勝つだけの能力はあるがそのためにペースや位置取りなど条件がハマってこその馬。ジェンティルドンナは前者のタイプですが、今回は何といっても馬場に泣かされた感じですね。普通に騎乗してもどうしようもないこともあるということで仕方ありません。
次走であらためて期待しましょう。

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2013年10月27日 (日)

11月2・3日の注目馬情報

注目ランクB
堀 厩舎
オメガハートロック
※東京2-6R・2歳新馬牝・芝1600mに出走予定

素質馬多数のこの厩舎にあって、『この馬が一番馬かもしれない』とさえ言われる大器。調教の動きも2歳馬離れしており、乗り手も「相当な素質を感じる」と絶賛しているそうだ。重賞勝ち馬である姉以上の期待を寄せられており、このデビュー戦は結果以上に中身が問われる一戦になりそうだ。

注目ランクB
田島俊 厩舎
ダンシングミッシー
※東京2-12R・3歳上1000万下・ダ1400mに出走予定

実力上位は明らかでも、前走は4ヶ月ぶりでやや余裕残しの仕上げの分、陣営も煮え切らないトーン。しかし、道中スムーズさを欠きながらも勝ち馬にクビ差の2着。しかもその勝ち馬はこの夏に函館で牡馬相手に大活躍したカチューシャで、その馬と少差ならば休養明けとしては十分合格点の内容だった。ひと叩きして良化明らかで前進は必至。牡馬相手でも実績は見劣りせず、チャンス十分の一戦。

注目ランクB
南井 厩舎
サトノロブロイ
※京都1-4R・2歳未勝利・芝1800m外に出走予定

無傷の3連勝で重賞を既に2つ勝っているホウライアキコがいるこの厩舎にあって、「先生は当初、ホウライアキコよりこの馬に期待していたんです」という話がある。その高い評価はオーナーサイドも同じのようで、やはり「今年の中では1、2を争う」と言われているらしい。デビュー戦はソエの影響から4着に敗れたが、それもジックリ立て直して解消しているとのこと。仕切り直しの今回はキッチリ決めたいところだろう。

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2013年10月23日 (水)

重圧を跳ね除けた!

先週は牡馬クラシック三冠の最終戦、第74回菊花賞が京都競馬場で行われました。
単勝1.6倍の断然1番人気に推されたエピファネイアが、その能力を存分に発揮した走りで5馬身差をつけ圧勝。見事、春の雪辱を果たしました。
皐月賞馬ロゴタイプとダービー馬キズナがともに不在だったためエピファネイア1頭に人気が集中する形になりましたが、もし、この2頭が出走していたとしてもエピファネイアに寄せられる期待は変わらなかったでしょう。普通に走ることができれば勝って当たり前、それだけの能力を持っている馬だからです。
降雨により当日の馬場状態は不良でしたが、馬場がどうであろうとこの馬には全く関係ありません。展開も位置取りもさほど問題にしません。
エピファネイアにとって勝利の絶対条件はただひとつ、折り合いだけです。
競走馬らしい気性とも言えますがそのために春の二冠レースではハミを噛みっぱなしで力が出せず泣いたこともあり、まずそこを克服しないことには世代最強といわれる伸び脚も不発に終わります。これまでずっと福永騎手のエピファネイア騎乗を見てきましたが、鞍上の腕がものを言う3000mの長丁場で彼がどのように乗るのか、とても楽しみでした。

そしていよいよレース。
スタート後3番手につけて最初の下り坂、エピファネイアはかなり行きたがる素振りを見せました。そこで福永騎手が我慢に我慢を重ねじっと耐えていたところ、馬も落ち着いたのでしょう、1回目のゴール板通過あたりでスッと楽になったようでした。
勝利を確信したのは、この瞬間です。
これだけ早い段階で手の内に入れることができれば、もともと出走メンバーでは最上位の力を持っている馬。もう何の心配も要りません。あとはどこで動くか、それだけを考えて騎乗すればよいのです。実際、直線に向いて仕掛けはじめるとあっという間に後続馬と差が広がり独走。まさに実力で得た勝利です。

騎手として、これほど強い馬に跨れるのは本当に幸せなことです。ただ、比例してプレッシャーも大きくなります。勝って当然、負ければ騎手の責任。強い馬に乗るということはその重責を負う覚悟を問われます。それに打ち勝ったとき、今回のように福永騎手が1着でゴール板を駆け抜けたときには、勝利の喜びも、責任を果たせた安堵感も、周りが思うよりずっとずっと大きなものだと思います。この勝利によって自信と実力が増した彼は、これからの騎手人生をさらに充実させてゆくのではないでしょうか。
注目していた10番人気ダービーフィズは16着。
スタートから後方グループでレースを進め、仕掛けどころからもあまり動きませんでした。
というより動けなかったのでしょう。前走セントライト記念(2着)では自ら動いて勝負をしたのとはまるで違う競馬でした。おそらく不良馬場が大きな負担となったのでは。
今回の結果は悲観する必要はなく、次走であらためて狙いたい1頭ですね。

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2013年10月20日 (日)

10月26・27日の注目馬情報

注目ランクB
鈴木伸 厩舎
イントロダクション
※東京9-2R・2歳未勝利牝・芝1600mに出走予定

1400mから1600mへ距離を延ばした前走、スタートも初戦よりはマシになり道中もスムーズに運べたが、僅かに勝ち馬を交わせずに2着惜敗。「ハミ受け等の難しいところのある馬ですが、北村騎手が上手くコントロールして走らせてくれています。強い調教は必要ないタイプで、来週サラッと追えば仕上がると思います。テンションの高さが気になるところですが、今のところは大丈夫そうなので、何とか決めたいですね」と陣営。

注目ランクB
藤沢和 厩舎
レッドルーファス
※東京9-7R・3歳上500万下・芝2000mに出走予定

格上挑戦で臨んだ前走・セントライト記念で0.4秒差7着は大健闘の部類。そもそも、飛び級で重賞を狙ったほど、厩舎サイドが評価している馬ということでもある。その後は自己条件のこのレースに向けて精力的に調整されており、先週の段階で「かなりイイ」と能力を出し切れる態勢は整っているようだ。

注目ランクB
西浦 厩舎
ホッコーホウオウ
※東京8-5R・2歳新馬・ダ1600mに出走予定

厩舎でもかなり高い評価を受けているとのことで、西のブレーン達もデビュー戦を楽しみにしているという報告が入ってきているこの馬。中間の調整からジョッキーが跨り上々の動きを披露しており、「イキナリから!」とチョッとした話題にもなっているらしい。無事出走が叶えば新馬勝ちの有力馬となりそうだ。

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2013年10月16日 (水)

武兄弟の冷静さが光った!

先週はGⅠレース、第18回秋華賞が行われました。
牝馬三冠最後のレースを制したのは3番人気、オークス馬メイショウマンボでした。
勝因は絶妙な位置取りから流れにうまく乗れたこと。鞍上・武幸四郎騎手のレース後コメントのとおり「外枠(8枠16番)を気にしすぎて騎乗しないよう心がけた」これに尽きると思います。
京都競馬場2000m内回りコースはスタート直後に1コーナーが設けられている点が特徴的で、外枠に入った場合、いつもと同じ感覚で普通にゲートを出し1~2コーナーに入ってゆくと自然と後方グループになってしまい思い通りの位置を取れません。だからといって意識しすぎてスタートから馬を追っつけ出していくと今度は折り合いがつかなくなり、外枠ゆえ前に壁を作ることもできず馬とケンカし、余計な脚や体力を消耗するだけとなります。
外枠よりも内枠の方が思った通りの競馬をしやすいコースで、外枠ながら行き過ぎず後ろ過ぎない位置で、メイショウマンボの末脚を確実に引き出すことに専念した武幸騎手の好騎乗が光りました。

2着はスマートレイアー
上記の通りこのコースはトリッキーで難しく、内枠であればあるほど楽に乗れる位置を取れるため、枠順が決まりスマートレイアーが最高の1番枠に入ると知った瞬間に勝利を確信しました。ところが痛恨の出遅れを喫し、それにより手綱をとった名手・武豊騎手が考えていたであろうポジションは取れず後方2番手からレースを進めることとなりました。
幸い本命馬のデニムアンドルビーが目前にいて、これをマークするように騎乗したおかげで最後は2着を確保。
出遅れは痛かったと思いますが、その後の判断がさすが武豊騎手です。こういう状況では、焦って追っつけ1コーナーに入る時には折り合いを欠いてガチャガチャになってしまうことも多いのですが、彼にそんな動揺は微塵も感じられず、即座に頭を切りかえて後方からのレースを選択しました。彼でなければ2着には入っていないように思います。レースにおけるあの冷静さは見習いたいところですね。
1番人気デニムアンドルビーは危惧していたとおり、連に絡むことができませんでした。
脚質がいかにもこのコースに不向きで、いくら能力が高くても展開がハマらない限り1着は難しいと思いました。3コーナーあるいはその手前から動いていくと、どうしても馬群の外を回らなければなりませんが、この外を回る行為が馬には大きな負担で、スピードを上げていってもなぜか内側にいる馬を抜くことができません。デニムアンドルビーも脚をどれだけ使ってもなかなか先頭に並べず4着に敗退。内が有利なのは明らかで、外枠で良いのは揉まれないという点だけでしょう。
力は十分にあるので、次走でコースが変わればこのようなことは無いと思います。

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2013年10月14日 (月)

10月19・20日の注目馬情報

注目ランクB
菊川 厩舎
フジマサエンペラー
※東京7-12R・3歳上1000万下・芝1600mに出走予定

1600万勝ちしているにもかかわらず、1000万への降級となった前走。早めに抜け出して押し切ろうとしたところに、外から勝ち馬に一気に来られて2着に終わった。「スタートが悪かったし、掛かり気味になったのが敗因でした。次こそは勝ちたいですね」と陣営。調教でも乗り難しい馬で、この馬を唯一乗りこなせる元騎手の助手が8月に他の厩舎へ転厩してしまった事は痛手だが、その代わりに田中勝騎手が付きっ切りで乗って仕上げている。叩き2戦目で前走と同じマイル戦ならば、今度は取りこぼせないところだろう。

注目ランクB
小島茂 厩舎
ラスヴェンチュラス
※東京7-9R・山中湖特別・芝1800mに出走予定

潜在能力の高さはデビュー以来お伝えしている通り。昨秋にはローズSでジェンティルドンナ、ヴィルシーナといった牝馬トップクラスに次ぐ3着と好走しており、いまだ条件クラスでウロついているのが不思議なくらい。前走の内回りはこの馬の力を出し切れる条件ではなかった。決め手を存分に活かせる東京1800m。牝馬同士なら落とせない鞍だろう。

注目ランクMM
勢司 厩舎
ロンギングゴールド
※東京7-8R・3歳上500万下・芝1600mに出走予定

前走11着大敗について、世間的には「道悪が堪えた」と見られているようだが、鞍上に聞けば「気持ちの問題。2走前から何かおかしかった」とのこと。その意味で放牧でリフレッシュした効果は大きいだろう。元値と言えばその鞍上をして「重賞を獲れる器」と言わしめた好素材。いつまでも500万では足踏みできない。今度は真価発揮が期待される。

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2013年10月 9日 (水)

持ち味を最大限に発揮して

秋のGⅠシーズンに向けて実績馬たちも続々と動き始めました。
先週は東京競馬場で天皇賞秋のトライアル的要素もある第64回毎日王冠が行われ、出走頭数は11頭とそれほど多くはないものの、なかなかのつわもの揃いとなった今年のレースを制したのは2010年ダービー馬、4番人気エイシンフラッシュでした。
ペースはスローで1000m通過が60.8秒。最高の状態である開幕週のパンパンの良馬場で、しかもGⅠを狙えるレベルの馬が出走していることを考えると、いかにも遅いペースです。
スピードやスタミナが十分にある馬がいながら、なぜ遅くなってしまうのか。
それは東京競馬場だから、そのひと言に尽きると思います。
騎手は、全国にあるJRA競馬場のコース形態それぞれに合わせた騎乗をしますが、府中の場合はもちろん“長い直線”が最大の特徴だとわかっているため、絶対的な逃げ馬が引っ張るのでない限り、中~長距離レースでは最後の直線に備えて脚を残そうと考えるのがほとんどです。前半はなるべく体力を温存できるよう、ゆっくりじっくりという感じでレースを進めます。それにより今年の毎日王冠に限らず、GⅠだろうが未勝利戦であろうが東京競馬場で行われるときは、スタートから仕掛けどころまでスローに流れるレースが多く見られます。今回はまさにその流れで、遅いペースで進めば上がり時計が速くなる、府中特有の瞬発力勝負に持ち込まれました。3、4番手の好位で追走していたエイシンフラッシュにとっては狙い通りの展開だったわけです。
エイシンフラッシュが挙げた、ダービー・天皇賞秋の2つのGⅠ勝利はいずれも東京競馬場が舞台であり、そのときも今回と同じような流れだったことから、この馬がいかに東京コース向きの脚を持っているかがわかりますね。
鞍上の福永騎手は、エイシンフラッシュ最大の武器である「一瞬の切れる脚」を活かせる舞台であること、さらには流れを味方につけたことにより自信をもったのか、とても落ち着いていました。馬の脚を信じて上手く力を引き出す好騎乗でした。
次走の天皇賞もこのような形になれば当然勝ち負けになると思います。

1番人気ショウナンマイティは6着。
後方で脚をため、直線で一気に差してくるのがこの馬の勝ちパターンで、今回も同じような後方待機の乗り方でした。ただペースが遅かったためハマらなかった感じ。勝ち馬が好位で上がり32.8秒ということは、ショウナンマイティが差しきるには32.0秒フラットくらいの脚を使わなければならないわけで、あまりにも酷な話です。
後方から行く馬がそれなりに伸びても、前が止まらないために届かずに終わるパターンは馬場状態が良いとよくあることで、今回の負けは展開のアヤと割り切りたいところです。馬場は開催を続けるうちに変化していくし、GⅠで相手関係も変わる天皇賞ではこの馬らしい走りを見せてくれると思います。

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2013年10月 6日 (日)

10月12・13・14日の注目馬情報

注目ランクB
奥平 厩舎
スターノエル
※東京3-7R・3歳上500万下・ダ1600mに出走予定

厩舎の期待馬でかつて数々の的中をお届けした会員の皆様もお馴染みの馬。今回は4ヵ月半ぶりとなるが、いつも通りに坂路で調整して、今週は霧の中で軽快な動きを見せていたとの事。しかも今回は降級で500万条件に出走。脚元が丈夫ではないため一戦一戦が勝負の馬、久々も苦にしない気性もあって、使うからには常に『ヤリ』のモードで登場してくる。

注目ランクB
橋田 厩舎
トーコープラネット
※京都4-2R・2歳未勝利・ダ1400mに出走予定

前走は水曜日の調教が軽くて木曜日にもう1回調整するという、ちょっとチグハグな形だったが、それでも好走。使って馬がシャキッとしており、「いい意味でスイッチが入ってきた」と厩舎サイドは上積みに自信があるようだ。鞍上は今回も岩田の予定。

注目ランクB
二ノ宮 厩舎
ブライアンズオーラ
※東京4-6R・3歳上500万下・ダ1600mに出走予定

500万への降級戦となった前走。地力で2着と格好は付けたものの、戦前の段階では「息はできているけど、まだ体は8分くらい」という話だった。それを考えれば、やはりこのクラスなら完全に力が上であることを証明した一戦という評価が可能。叩いた上積み大、今度は順当に決めに来る。

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2013年10月 2日 (水)

勝ち馬はもちろん…

秋のGⅠシーズン到来。先週は中山競馬場で第47回スプリンターズSが行われました。
レースは単勝1.3倍の圧倒的1番人気馬ロードカナロアが制し、1年前のスプリンターズSからGⅠレース5連勝、短距離王者としての力を見せつけました。
スタートは少し出負け気味になったためにポジションを中団にとり、3コーナーにかかる頃で徐々に位置を上げていき好位に取りついて、直線で外に持ち出すと逃げるハクサンムーンめがけて加速し、3/4馬身つけてゴール。強さを感じさせる勝ち方でした。
鞍上の岩田騎手は前走のセントウルSで敗北したハクサンムーンが今回のレース最大の相手と見て、この馬を捕まえれば勝てる、ならば相手の脚色がわかる位置で競馬をしようと考えたでしょう。そこで思ったほど良いスタートを切れなかったことは唯一の誤算だったと思いますが、その後に慌てず冷静なレース運びができたところは、さすが大舞台の経験豊富な岩田騎手です。ただ最後だけ、前走で差しきれなかったことが頭にあったせいか必死に追い過ぎて、ハクサンムーンを捕らえる手応えは十分にあったにもかかわらず騎乗フォームがばらばらになっていました。GⅠを制する騎手には格好良くあってほしいので、少し残念に思います。
ともあれ現時点のロードカナロアは流れや相手関係、舞台等、どのような条件のレースでもパーフェクトといえる競馬ができそうです。今年で引退とのこと、ラストランを勝利で飾ってこれまでの素晴らしい戦績とともに華やかな幕引きができることを願っています。

2着は2番人気ハクサンムーン。
少し前までのこの馬であればGⅠらしい今回のような厳しいレースでは直線で止まっていたでしょうが、今年の夏を境にかなり力をつけ、今ではGⅠで勝ち負けできるほどになりました。好走のポイントはやはりスタート。
ハクサンムーンのように必ず逃げるとわかっている馬が出てくるとき、他馬に騎乗する騎手はまず競りかける気はありません。なぜなら共倒れになる確率が非常に高いからで、ひとつでも上の着順を目指す以上は無謀な動きはできません。それが今回、逃げてこそ持ち味が生きるタイプのフォーエバーマークが出走してきたので、両馬のスタートがレースの流れと結果に大きく影響してくるのは明白です。フォーエバーマーク鞍上の村田騎手が、同じ逃げ馬のハクサンムーンに対してどうスタートを切っていくのか、どのような競馬をするのかを興味深く見ていました。結果的にフォーエバーマークはスタートでタイミングがずれ、ほんの僅かとはいえ出負けしたことでハクサンムーンに先手を取られてしまいました。これは致命的。
ハクサンムーンにとってレースの相手は当然ロードカナロアですが、同じ土俵に乗るには、まずは自分の形にもっていくことが最大の条件であり、そのためにはフォーエバーマークよりも前で競馬をする以外にありません。ハクサンムーン鞍上の酒井騎手は、序盤はフォーエバーマーク、仕掛けてからゴールまではロードカナロアが相手という考えで騎乗したのではないでしょうか。酒井騎手が先手を奪えたのは、明確なヴィジョンがあったのはもちろん、スタート直後から伝わってくる気迫が村田騎手に勝ったように思います。
この先の短距離界で欠かせない存在となり、これからも楽しみな馬です。

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