« 9月28・29日の注目馬情報 | トップページ | 勝ち馬はもちろん… »

2013年9月25日 (水)

最後の一冠に向けて…

先週は阪神競馬場で菊花賞トライアル、第61回神戸新聞杯が行われました。
優勝馬は単勝1.4倍と断然の1番人気を背負い登場したエピファネイア。期待を裏切らない堂々とした走りは完勝といえるものでした。
皐月賞・ダービーともに2着に好走し今年の3歳牡馬の中でもトップレベルの力を持つ同馬にとっては前哨戦とはいえ絶対に負けられないレースで、鞍上の福永騎手にかかる重圧はかなりのものだったと思います。今回のように強い馬で強い勝ち方ができたことで、菊花賞でも自信をもって臨めるのではないでしょうか。個人的には最後の一冠はこのコンビがとることを願っています。

不安がまったく無いかといえば、そうでもありません。
レース後の記事では、折り合い面は克服したと見られているようですが、僕が見る限り、まだまだ安心はできません。
確かに今回のレースは上手くいきました。上手くいき過ぎたと言うべきでしょうか。
勝因は道中の位置取りと思いますが、中団につけたのは騎手の意思によるものであっても、今回はたまたま周りに馬がいなかったという最大の幸運がありました。馬群に入らず外を走り、前を行く馬や後続馬とそれほど近くはない位置は、馬も鞍上も肉体的・精神的負担を全く感じることなくスムーズな追走ができます。前を行く馬との間隔を少しでも広くすれば他馬に入ってこられるし、他馬に近づきすぎると馬が引っかかるおそれがある。
後続馬に突っつかれたり、揉まれて行き場がなくなるようなこともあります。今回のエピファネイアはそういうトラブルが皆無で、適度な距離を保ちつつレースを進められたおかげでリラックスした走りができたのでしょう。しかし、これは福永騎手の力だけで作った状況ではありません。このレースで鞍上ができることといえば外に出すために動くくらいで、それ以外は自然の成り行きであり、ゆえに“上手くいき過ぎた”レースだと感じました。

エピファネイアが(もまれたり詰まったりしなかったために)かかることなく楽々と走る姿を見て、成長して折り合いがつくようになったのだと安心した人も多いでしょうが、僕には、向正面でハミを噛んで行きたがる面が見られたことが気になりました。
2400mのレースをほど良いペースで進んでいたから問題ありませんでしたが、3000mに距離が伸びてペースが落ちるであろう菊花賞で、かからずに我慢できるかが不安要素。
エピファネイアが精神的に成長しているのであれば言うこと無しですが、その時に福永祐一騎手がどのようにして乗り越え、どのような騎乗をしてくれるのかがとても興味深いところです。

最後に、今回の騎乗で気になった点を1つ。
直線で先頭に立つときに、少し内にササリ気味だったようですが、あのまま外から鞭を使えばさらに内にササって乗りづらくなるうえ、後続馬がそばにいれば邪魔をすることにもなりかねません。
馬の手応えから、鞭を使ったり目一杯追ったりしなくとも勝てることは本人もよくわかっていて、実際に鞭も使わずに済みましたが、何が起こるかわからないのが競馬。即座に対処できるよう、前の馬を捕らえた瞬間に右手に鞭を持ち替えてほしかった。G1レースで厳しい戦いになったときには、こういう些細なことが結果を大きく変えてしまいます。
すでに心技体そろった一流ジョッキーではありますが、もっと緻密で繊細な騎乗を心がけて、それが無意識にできるようになればさらに頼もしく思います。彼なら必ずできるはず。

|

« 9月28・29日の注目馬情報 | トップページ | 勝ち馬はもちろん… »

レース回顧」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1466872/53384779

この記事へのトラックバック一覧です: 最後の一冠に向けて…:

« 9月28・29日の注目馬情報 | トップページ | 勝ち馬はもちろん… »