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2013年8月14日 (水)

素質を発揮したのは馬だけでなく…

昨年から導入されたサマーマイルシリーズ。中京記念・関屋記念・京成杯AHの全3戦しかなく距離が変更されているものもありますが、昔から馴染みのあるレース名ばかりです。先週はシリーズ2戦目、第48回関屋記念が行われ、4番人気レッドスパーダが優勝。2010年東京新聞杯以来、じつに3年半ぶりの重賞勝利を挙げました。2012年は一度も出走せず1年間の長期休養となりましたが、復帰後の堅実な走りと調子の良さから、ここにくるまで陣営がいかに努力したかがわかります。
ただ、今回の勝利は本調子に戻ってきた馬の力もそうですが、鞍上の北村騎手が1枠1番の内枠を利して上手く乗ったことにより掴めたのではないかと思います。
好スタートを決めて誰よりも速く先頭に立つと、外からやってくる逃げ馬を待って先に行かせ、自分は好位のインで折り合いをつけていました。このスタートから逃げ馬に譲るまでの間に、北村騎手はレースを「自分のペース」に持ち込みました。もしスタートからあっさりと先頭を譲っていたら、逃げ馬にとって有利なペースになっていたでしょうし、あの絶妙な駆け引きがあったから他馬に多少の脚を使わせることに成功したわけです。そして自らは最も脚が溜まって勝つチャンスが高くなるポジション、好位の内側でじっと我慢に徹していました。ここまでの流れはわずか数秒。サラッとやってのけた北村騎手のレースセンスは、さすが若い頃より多くの勝ち星を挙げているだけあると思いました。
あともうひとつのポイントは、追い出すタイミングです。
新潟競馬場は日本で最も直線が長いコースで、4コーナーを回り直線に入ってもゴールまでまだ600m以上もあり、すぐに仕掛けては絶対にゴールまで脚がもちません。ペースと現在いるポジションを把握できているか、どこで追い出すか。これが勝利への鍵となります。
当然のことながら、前めに位置している騎手にしてみれば馬の脚を少しでも多く溜めておきたいので、追い出すタイミングは遅ければ遅い方が良く、その点、北村騎手はかなり我慢していましたね。直線で先頭に立つと、騎手はゴールすることだけを考えてどうしても早く追い出し始めます。逸る気持ちを抑え、勝利のためにタイミングを冷静に計ることができるのは北村騎手の優れた騎乗センスゆえでしょう。
レッドスパーダに騎乗した数回全てで着順が人気を上回るという馬との相性の良さや、重賞勝利経験が何度もある乗り慣れた新潟競馬場が舞台ということもあるのでしょうが、ベテラン騎手になった現在、もともと持っていた才能や度胸が期待の若手騎手時代からの経験により磨かれ、レースで存分に発揮されているように思います。GⅠ戦線など大舞台で活躍するにふさわしい騎手で、秋のシーズンには魅せる騎乗をしてくれることを期待しています。
2着は1番人気のジャスタウェイ
末脚が良い馬で長い直線をもつ新潟競馬場向きではあるものの、長いからといって必ずしも後方の馬が差し切れるわけではありません。前でレースを進めている騎手たちも前残りを図ろうとペースを落としてくるため、後方待機の馬は相当の脚をもっていないことには差し切るのは難しい。だから北村騎手のようにペースと位置取りを読むことが重要なのですが、ジャスタウェイは後ろすぎるかなと思いました。勝つためにはもう少し前で競馬をしたほうが良かったかもしれません。
ジャスタウェイの鞍上・福永騎手は、競馬に対する真摯な姿勢やクリーンでスマートな騎乗、レース経験など騎手として最高のレベルだと僕は思いますが、スパッと勝ち切るレースがあまり見られないのはなぜでしょうか。どんな有力馬に騎乗しても決め手に欠ける乗り方になってしまう印象を受けます。性格が穏やかなのかもしれませんが、勝つことにもっと貪欲になってもよいのではないかと思います。

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