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2012年11月28日 (水)

ジャパンカップの回顧

先週日曜日は第32回ジャパンカップが行われました。三連休最終日で快晴に恵まれた当日は、昨年を上回る11万人もの観衆が東京競馬場へ足を運んでくれました。やはり、三冠馬オルフェーヴルや三冠牝馬ジェンティルドンナ、他にも凱旋門賞馬や秋の天皇賞馬など、今をときめくスターホースの姿を見たい人が多かったということでしょう。
僕はこのレース、オルフェーヴルとジェンティルドンナの一騎打ちになりそうだなと感じていました。ジェンティルドンナは古馬や牡馬と対等に渡り合えるかどうかが唯一の不安材料でしたが、エリザベス女王杯ではなくジャパンカップに出走を決めた陣営の姿勢には、馬の状態に対する自信がはっきりと表れていました。
そして、レースは予想通り、直線残り200mから2頭の叩き合い。ピタリと馬体を併せ、必死に走る姿は実に見応えがありましたね。
結果、三冠対決はジェンティルドンナが制し、3歳牝馬として初の優勝を飾りました。
ジェンティルドンナの勝因は、17頭中15番枠でありながら1コーナーを回るときにはもう3番手、それも内ラチ沿いについていたことです。これは上手い乗り方です。
出走メンバーを見渡しても、速いペースで引っ張ってくれそうな逃げ馬がいないために、当然、騎手は皆、レースは平均よりややスローになると考えていたはず。さらに2開催続いた府中の馬場が例年より荒れておらず、意外と内が伸びる状態になっていたこと。
ジェンティルドンナの鞍上・岩田騎手は、これらをふまえて決めた乗り方として、スタート直後から馬を出していき、前目のポジションを取ったのでしょう。この時点で、勝ち負けはともかく、強い馬がそのレースにおいて絶好の位置にいるのだから、かなり見応えのある競馬をしてくれると確信していました。
そして問題となった直線のシーン。
直線に向いたとき、自分の進路には逃げたビートブラック。いずれ前が詰まることはわかっていて、さらに横には1番人気オルフェーヴルが並んで仕掛けるところで、このままでは挟まれてしまい失速してしまいます。ここで岩田騎手は、横のオルフェーヴルに馬体を当てて進路を確保しました。この行為は審議になり、結果的に岩田騎手は2日間の騎乗停止となりました。
確かに、ぶつけられてオルフェーヴルがバランスを崩したことで、脚の手前が替わってしまい失速したように見え、岩田騎手の騎乗は少々乱暴な印象を受けましたが、あのくらいのプレーは他のレースでも珍しくはないし、プロとしては、勝つために多少強引な騎乗が必要なときもあります。
オルフェーヴルが外に圧されながら走っているとき、オルフェーヴルの方がまだアタマほど先を走っていました。これがもし逆で、ジェンティルドンナの方が先に出ているのなら、肩から外にこじ開けることが容易にできますが、実際は閉める方(オルフェーヴル)が前の位置にいるわけですから、ガッチリ閉めてしまえば外に出したいと思っても難しくなり、その馬にかなり力がないとなかなか成功しません。池添騎手の閉め方が少し甘かったことが残念に思います。絶対にジェンティルドンナを出さないという意志よりも、自分の馬を追って勝つことに意識がいってしまったせいで中途半端な閉め方になってしまったように見えました。
他馬や展開に関係なく、地力で差す圧倒的なレースができるときもあれば、相手となる強い馬に自分の競馬をさせずに、頭と技を駆使し自分の騎乗馬を勝たせるレースも数多くあります。どの時にどんな競馬をするか、騎手は瞬時に判断し実行しなければいけません。
ハナ差の決着となりましたが、何が何でも勝つという岩田騎手の気迫が、その差の分だけ池添騎手を上回っていたように思います。

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