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2012年11月21日 (水)

マイルCSの回顧

先週は京都競馬場で第29回マイルチャンピオンシップが行われました。
1番人気はグランプリボス。マイルのGⅠレース(朝日杯FS、NHKマイルC)を2勝している実績に加え、前哨戦・スワンSの勝ちっぷりの良さが人気を後押ししたようです。
今年の安田記念を制した2番人気のストロングリターンとともに、GⅠを勝った能力を評価された形ですが、マイル路線は現在、絶対的王者と言えるほどの馬は不在で、この2頭以外のどの馬にもチャンスがある、そんな混戦ムード漂うレースでした。 そんな今年のマイルCSを制したのは、4番人気サダムパテック
当日の京都競馬場は、前日からの雨により馬場はやや重発表で、午前中のレースでも内側を通る馬は伸びきれず、外から差してくる馬に有利な傾向となっていました。サダムパテックは、通常のレースなら絶好の1番枠を引きましたが、今回のような馬場の場合、内枠であってもロスを覚悟で外を回す騎乗をしてもおかしくありません。
しかし、武豊騎手は普段のレースと同じ、好位の内を進んでゆく乗り方。1番枠を引いた時から、この騎乗でいこうと決めていたとのことで、確かに通常ならお手本のような上手いコース取りですが、伸びないとわかっている内を通ることで凡走するかもしれない…騎手としては賭けですね。リスクを覚悟し、あえて内を走らせ、結果的に馬の力を出し切って勝利を飾ったその騎乗は見事でした。もちろん馬場が回復しつつあったことや、馬の伸び脚など、いろいろな要素を検討して最終的に“行ける”と思ったのでしょうが、それも、彼の長年の経験や感性の鋭さゆえにできる判断です。
勝利騎手インタビューの第一声が「お久しぶりです」でしたが、武豊騎手はじつに2年ぶりの中央G1レース勝利。世代交代は避けられないこととはいえ、やはり彼が勝つのは僕も嬉しいし、競馬場にいるファンの歓声もひときわ大きいように感じます。中央G1レース完全制覇、この前人未到の記録を打ち立てるのは彼以外に考えられません。
ぜひ達成していただきたいものです。
2着に敗れた1番人気グランプリボスは、勝ったサダムパテックと同じような位置取りでしたが、直線で進路が窮屈になり、一度ブレーキをかけてしまったことが敗因でしょう。審議のランプがついたものの到達順位のとおり確定。GⅠレースを勝てる力がありながら、勝ちきれないのは運がないとしか言えませんが、これから先のマイル重賞戦線の中心となる活躍が期待される馬です。
このマイルCSは、戦前に予想していた展開とは違いました。
逃げたのはいつもどおりシルポート、ここまではよいのですが、僕はシルポートが逃げる以上、ペースは速くなると考えていました。ところが今回はこれまでの軽快な逃げとは違う「タメ逃げ」。マイルのGⅠレースで前半3Fが35秒というのは遅すぎます。それにより直線の瞬発力勝負に持ち込まれ、ある程度前の方にいる馬たちの争いとなりました。
なぜこのような流れになったのか、それは鞍上が小牧騎手から川田騎手に替わったため。
小牧騎手であれば気分良く速い流れで2番手以下を引き離して逃げる展開になっていたと思いますが、川田騎手は同じ逃げでも溜めるだけ溜めての逃げでした。まるで別馬のようなレースぶり、鞍上が替わることによって、こうも流れが変わってしまうのかと思いました。
調教師の指示によるものか、それとも騎乗が決まってから川田騎手が、どう乗るか、どうしたら勝てるかを悩み考えて出した結論なのかはわかりませんが、シルポートの新たな魅力が出せた良い騎乗でした。こういう幅のある競馬ができることがわかったことで、今後、どこかで勝つチャンスが広がった気がします。

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