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2012年5月16日 (水)

ヴィクトリアマイルのレース回顧

第7回を迎えた牝馬のマイルGⅠヴィクトリアマイルが東京競馬場で行われました。
優勝はホエールキャプチャ。鞍上はデビュー戦でも手綱をとっていた横山典弘騎手です。
2歳時から常に内容のある良いレースをしてきて、掲示板を外すことのない安定した成績をおさめてきましたが、GⅠタイトルだけはまだ手にしていませんでした。
勝因としては馬の出来の良さや能力の高さもありますが、僕は何と言っても横山典弘騎手の腕が大きいと感じました。
もともと力がある馬とはいえ、やはりこれまで勝ちきれなかったのは事実。それを「強さをアピールするようなレースぶり」で、一見、強い馬があっさりと勝ったように見せたのは、さすがノリという他ありません。何度もレース映像を見返しては、その騎乗ぶりに感心してしまうほど。本当に上手く乗りましたね。
彼はレースであまり速い流れにはならないだろうと読み、6枠12番と外めの枠にもかかわらず、好スタートから内の3番手をキープすると、あとは折り合いをつけて流れに乗り進めました。ホエールキャプチャは、早めに抜け出すとソラを使うところがあるために、直線では追い出しをギリギリまでじっと我慢。GⅠレースにおいて、あれだけ追い出しを待つことは、出来そうで出来ないものです。勝利ジョッキーインタビューで、自分でも満点の騎乗と言っていますが、まさにその通り、大舞台にふさわしい完璧な騎乗でした。

2着にはウィリアムズ騎手騎乗ドナウブルー
この馬もホエールキャプチャ同様、8枠16番という外枠からのスタートで積極的に出していき2番手をとりました。この作戦が好走に直結したと思います。
最近のウィリアムズ騎手は、レースの流れを読んで、外枠でも上手に好位の内につける騎乗が多く、観ていてとても安心感があります。ドナウブルーには初騎乗でしたが、馬を手の内に入れるというよりも、すでに「日本の競馬(傾向)を掴んでいる」のでしょう。その感性や勝負勘の鋭さ、意識の高さには脱帽です。
ほとんどの騎手は、前日や当日の朝からずっとレースを見て(騎乗して)その日の馬場状態(内が荒れてきている等)やレース傾向(外差しが決まりやすい等)を把握することにより、いくつか想定していた戦法を決定させます。今回の横山典騎手とウィリアムズ騎手ともに、その読みがズバリだったこともそうですが、考えたとおりにスッと身体が動くのが素晴らしい。皆さんにもぜひ、スタート後の2人の位置取りなど、このレースをもう1度観ていただきたいと思います。

昨年の桜花賞馬マルセリーナは3着。1、2番人気馬がともに消えてしまったこのヴィクトリアマイルで、GⅠ馬の底力を見せた形になりました。
騎乗予定だった岩田騎手が騎乗停止により、田辺騎手が代打をつとめることになったため、その騎乗には注目していました。昨年、爆発的に勝ち星をあげた田辺騎手、そろそろGⅠレースを勝ちたいという気持ちを強く持っているでしょう。騎手は大レースを勝つことで度胸や自信がつき、自分でその意識はなくとも余裕をもったレース運びができるようになります。また当然ですが取り巻く環境、周囲の評価も変わります。それほどまでにGⅠレースというのは騎手にとって大きなものです。今回は田辺騎手にGⅠ初勝利のチャンスがきたと思いましたが、スタートで後手を踏み、後方からのレースになってしまい、内々で前が詰まって少し窮屈そうな場面もあるなど流れが向きませんでした。
それでも上がりはメンバー最速の33.5秒の脚を使い、見せ場は十分すぎるほど。前残りのレースでここまで戦えることからも、やはり力は相当なものですね。
田辺騎手は残念でしたが、これからもGⅠレースで人気馬に騎乗する機会は多くあるでしょうから、頑張ってほしいと思います。

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