« 新潟の直線競馬を斬る! | トップページ | 先週の重賞レース回顧 ~クイーンS・北九州記念~ »

2011年8月10日 (水)

関屋記念のレース回顧

先週は関屋記念が行われ、真夏の新潟開催の前半を終えました。
今週末からの開催もきっと、お盆休みなどで多くの人が集まり、競馬場は熱気に包まれることでしょう。

真夏のレースは、馬はもちろん騎手にとっても非常に辛いものです。
ファンの方も暑い日に観戦するのは大変なのでしょうが、現役時代に新潟競馬場でレースをしていて、羨ましく感じることが一つありました。それは冷房の効いた指定席で観戦するファン・・・ではなくて、屋外の空いているスペースにシート等を敷き、30度を軽く越える炎天下のもと、キンキンに冷えたビールを飲む姿です。とくに改装前の2000年以前は、ゴール前の芝の部分がかなり広くてカップルや友達同士など、たくさんのグループで埋め尽されていました。
上半身裸で短パン姿の男性や、水着のように涼しげな格好をした女性たちが仲間とともに、売店で買ってきたビールや焼き鳥や焼きそば、アイスクリームを手に観戦し、興奮が最高潮となるゴール直前はすごい盛り上がりを見せます。新潟の人にとって競馬が開催されるこの2ヶ月間というのは、期間限定のお祭りのようなものかもしれません。
また、GⅠレースが開催される東京・中山などとは違い、新潟のように最高でもGⅢレースしか見られない競馬場でも、夏競馬の楽しみは色々あります。2歳戦を楽しみにする人もいるでしょうし、ローカルならではの雰囲気を味わったり…。新潟競馬場の場合は、レースのバリエーションが豊富なのが特に面白いところ。1000mの直線レースから200m刻みに2400mまでのレースができ(1400mと1600m両方のコースがあるのはローカルでは珍しいこと)、内・外回りがあります。スピード競馬に、直線の追い込みや騎手の仕掛けなど見どころの多い新潟競馬場です。

少し話が逸れてしまいましたので、本題の関屋記念の回顧に戻ります。優勝馬したのはレインボーペガサス、滞在中の函館から同馬に騎乗するために新潟へ来た安藤勝騎手も嬉しい勝利となりました。
その道中は速くもなく遅くもない平均ペースで、その3・4番手の好位につけて上手く脚を溜める形。直線に向いて残り400mあたりから早め先頭に立ち、後続を振り切っての勝利となりましたが、このような形でのレース、騎手は基本的に日本一長い直線の新潟競馬場では、早めに先頭に立つのは嫌なものなんです。
その理由は、自分よりも前に馬がいなくなると闘争心が薄れるため、ソラを使いがちになり、真面目に走らなくなることもしばしばあるからです。それでも、早く追い出して逃げ込みを図ったのは、安藤勝騎手が道中で勝てる手応えを強く感じたからであり、経験豊富なベテランならではの好騎乗といえるでしょう。
レインボーペガサスは3歳の夏の調教中に怪我を負い、数ヵ月後に復帰したものの、それから間もなく屈腱炎を発症し1年以上の休養を余儀なくされました。長い目で見守り、馬とともに困難を克服してきた鮫島調教師の喜びは大きいでしょう。
3歳時には重賞のきさらぎ賞を勝ち、皐月賞4着やダービー5着などの実績からもわかるように能力が高く、6歳ながらまだまだ馬が若いので、秋からのGⅠ戦線でも活躍が期待されますね。

そして、このレースで単勝1番人気に支持されたセイクリッドバレー。鞍上は今年の新潟大賞典を同馬とのコンビで制し、重賞初勝利を果たしたデビュー3年目の丸山元気騎手です。
道中は最後方。もともと追い込み馬なのでこの位置で良いと思いますが、何とも中途半端。後ろから行くのなら、脚を溜められるだけ溜めて、直線勝負に徹する乗り方がベストだったのではないでしょうか。
前を行く馬の手応えが良さそうだったのか、あるいは離されることに不安を持ったのかは分かりませんが、3コーナー過ぎから上がっていったせいで、なし崩しに脚を使ってしまった様子。動いた場所からゴールまで800mも残っていて、そこから動けば最後は余力が無くなり脚は止まることは、騎手なら当然わかっています。
丸山騎手も、今回の敗因は自分の騎乗ミスだと認め、反省していると思います。まだ若い騎手なので、今回の苦い経験も糧にし成長していってもらいたいですね。

|

« 新潟の直線競馬を斬る! | トップページ | 先週の重賞レース回顧 ~クイーンS・北九州記念~ »

レース回顧」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1466872/42011253

この記事へのトラックバック一覧です: 関屋記念のレース回顧:

« 新潟の直線競馬を斬る! | トップページ | 先週の重賞レース回顧 ~クイーンS・北九州記念~ »